http://up.b9dm.com/video.php/vid_7311.htm関口、榎木津、陽子らが箱型の研究所に到着したのは、木場が美馬坂に向けた拳銃の引き金に指を置いた直後だった。その場の状況を見た陽子は、美馬坂が自分の父親だと叫ぶ。榎木津は、木場の立場を考え、顔面にパンチを浴びせた。
まもなく、京極堂が姿を見せたことから、美馬坂の研究所は、一連の奇怪な事件を解き明かす場となった。舞台に揃った役者たちは、京極堂らの他、編集者の鳥口、増岡弁護士、福本巡査、木場の後輩の青木刑事ら。研究所の周りには、警官が集結していた。
京極堂が最初に解説したのは、武蔵小金井駅での、加菜子の事件だった。突き落とした真犯人が頼子だと告げた京極堂は、その頼子が犯人だといった黒ずくめの男が自分だったと明かす。そして、関口の小説を読んだ頼子が、その影響を受けて犯行に及んだ、と付け加えた。
京極堂が次に話したのは、陽子の周辺に関すること。須崎が、陽子のある重大な秘密を握って近づいた強請り屋だったと明かした京極堂は、それが加菜子が柴田の孫娘ではなかったことに関係している、と続ける。この事実を知った増岡は、加菜子が柴田の直系だと信じていただけに驚愕。一方、木場は、この話を聞いて美馬坂が激しく動揺するのを見て、いぶかしがる。京極堂は、それまで柴田の遺産には全く興味を示さなかった陽子が、急に相続すると言い出した理由が、加菜子の事件にあった、と話した。
人を生かすことに没頭していた美馬坂の研究所は、その維持に多額の費用が必要とされた。陽子は、“生かされていた”14歳の加菜子が人生を全うするために多額の資金が必要になると考えたのだ。だが、須崎は、その遺産の詐取を計画していた。陽子、美馬坂、雨宮を丸め込んだ須崎は、独自の生命維持法を持っていたことから、柴田の死を待つ陽子に、加菜子を生かしてやる、と持ちかけた。
そして、あの日、須崎は、脳髄だけで生きていた加菜子の頭部を小さな箱に詰め、みんな前から、まんまと持ち出したのだった。
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