http://up.b9dm.com/video.php/vid_6767.htm久保竣公の小説から受けた嫌な気分を消すために、御筥様信者の名簿を書き写す単純作業に没頭した関口。その関口がバラバラ事件の検死を担当した監察医の里村を訪ねた日、木場もまた里村に話を聞きに来ていた。
木場の目的は、バラバラ事件の被害者に、加菜子がいないか、ということ。里村は、相模湖の死体以外は、血液型が違うため別人だと断定する。相模湖の事件の際、加菜子がまだ誘拐されていなかったことを考えると、被害者の中に加菜子はいないことになる。そして、里村は、犯人が人体実験でもするように、バラバラにするために殺したのではないかとも話した。
人体実験と聞き、木場は、ふと例の匣型の建物、美馬坂近代医学研究所の主・美馬坂幸四郎のことを里村に聞いてみた。すると里村は、美馬坂が、戦時中、死なない兵隊を作る研究をしていた、と明かす。もし、研究所内にバラバラ事件の犯人がいるとすると、容疑者は、美馬坂と技師の甲田の2人だけだ、と木場は思った。
その頃、鳥口と共に京極堂を訪ねた関口は、そこで増岡に頼まれて加菜子の捜索を進める榎木津と出くわした。京極堂に促されて御筥様周辺の調査報告を始めた鳥口は、次々と新しいネタを披露する。御筥様の常連で、20歳前後の白い手袋をはめた男が、去年の夏に大量の箱を寺田に注文したこと、道場内に血の付いた鉄製の匣が飾ってあること―。さらに、鳥口は、道場の隣家で録音した御筥様こと寺田兵衛の祈祷の声を紹介し、また、道場内の見取り図を示した。
そんな中、加菜子の友達が楠木頼子だと知った関口は、その名前が御筥様信者の名簿の中にあった、とポツリと口にした。この話を聞き、今まで見せたこともない狼狽した表情の京極堂。「これは大変善くない」と言い出すその京極堂の前に、木場もやって来て―。
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