http://up.b9dm.com/video.php/vid_7622.htm対バガブーズの3戦目。出口らリカオンズの選手たちは、相手がズラリと左打者を並べたと知り、ア然となった。ジョンソンのホームスチール封じは、東亜がバントしようと構える右打者の足元に投げていれば有効なのだが、左打者だとタッチのタイミングが遅れて難しくなるからだ。これに気付いた彩川は、この試合も2戦目と同じ20倍のレートにする、と東亜に連絡した。
一回裏、先頭打者のジョンソンは、セーフティーバントで楽々出塁し、3塁まで進む。これを見た三原は、彩川の指示通り、東亜に救援を命令した。だが、2番打者の木之内は、東亜の言葉による揺さぶりに惑わされ、バント失敗の内野フライで、ダブルプレー。次の3番が三振で倒れて、バガブーズは、無得点に終わってしまった。
二回裏以降、ファーストに回った東亜は、ジョンソンが出塁した時、ワンポイントで登板することを想定し、ある作戦を考えた。ジョンソンの俊足を生かすには、2つの前提条件がある。ひとつは、ジョンソンが打席に立った 時、打者勝負されないノーアウトかワンナウトであること。もうひとつは、ジョンソンの前に走者がいないこと。東亜は、この条件を潰すため、なんとわざとエラーを重ね、走者の調整を行ったのだ。
この東亜の作戦を見抜いた城丘は、別の作戦を出した。六回裏、一塁ゴロを打った9番打者の深山が、東亜のエラーで出塁。次のジョンソンがセーフティーバントで出塁して、ノーアウト一、二塁となった。この時、城丘は、深山とジョンソンにダブルスチールをさせたのだ。捕手の出口は、鈍足の深山を三塁で刺せば、ジョンソンの前に走者がいなくなる状況になると気付き、送球できなくなって―。
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